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第3章 中学2年

不思議なもので、関心がなくなると、人を注意深く見ることもなくなるのである。当時僕は、妹には関心がなくなっていた。同じ部活の同級生を好きになっていたからだ。というより、一目惚れだった。

高校に入学して数日経つと、1年生全員で校舎の周りの草取り作業をした。その時、凄い美人が同学年にいることを初めて知った。スラッと背が高く、ショートカットがよく似合い、友達と笑顔で話ながら作業をしていた。

とにかくその場にいる女子生徒が全く目に入らない程の美人だった。

でも、僕なんて、目立つタイプでもないし、目立ちたくないし、勉強が出来る訳でもない。

あんな美人と話をすることもないのだろうと思っていた。


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