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第3章 中学2年

その時、トントントントンと、階段を昇る音がして、

「隆之!準備出来たの?」

という声がした。僕と妹は、直ぐに起き上がり、妹は、テレビの前に行くと、テレビをつけてから、Tシャツを直した。

母親がドアを開けて、

「準備出来たの?」

と聞いた。僕は、

「まだだよ!こんな感じ!」

と言い、妹は、

「お兄ちゃん、めんどくさいって言って、準備するの止めて寝転んでた!」

と言った。母親は、

「早く準備して寝ないと、明日早いのよ!優子もテレビ見てないで早く寝なさい!」

と言った。妹は、

「は~い!これ私のタオルだから持っていくね!お兄ちゃん、違うの持っていって!」

と言って、タオルを胸に抱いて僕の部屋から出ていった。妹のTシャツの左胸には、僕の唾液が沢山付いていて、不自然に濡れているはずだった。それを妹は、母親に見つからないようにして、タオルで隠して部屋を出ていったのだ。

「早く準備して寝なさいね!」

と言って、母親も出ていった。

母親がこのタイミングで二階に来るなんて、何か感じたんだろうか?変な雰囲気を……。それともただの偶然?

僕は、ちょっと心配になりながらも、準備をして、明日のために寝た。

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