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ヌードモデルかんさつにっき

第9章 幸福

あっさりと潮噴きさせてしまったことが物足りなかったという。

なんて贅沢な男だ。

ブラのパットを外させたり、
いきなりクンニしたり、
大露出ポーズにして屈伏させた変態が、
何を言うのか?

──潮噴きのときはどんな声を上げるか楽しみだったのに。

うるさい。

だったら、あんなピンスポット攻撃で中枢を陥落させるな。
抵抗する間もなかったわよ。

そういうわけで、
美しい朝チュンのためにちゃんとセックスすることになった。

やはり、恋人達には必要な行為だと思う。

「君に届け」というピュアな少女漫画を愛読していたけど、長すぎるほどの純愛物語の最後にベッドで二人だけの朝を迎えるシーンがあった。

ごまかさずに描かれたヒロインの処女喪失を、“必要にして必然”と全国の少女達は受けとめた。
むしろ、純愛ストーリーとしての価値は上がったといえた。

「あ、あ、あん」

漫画のヒロインは緊張して声なんか出なかった、と信じたいが、
私だって、今夜は
少し控えめな声になる。

だって恥ずかしいから。

新しいショーツを着けさせられての愛撫だから。

たかが布一枚で、さっきまでの拷問の数々を忘れさせるほどの効果があった。

「う、うう、はあっ、はん、うう」

レモンイエローのシンプルなコットンショーツだけで愛されているのが、私。

あの純愛漫画のヒロインも乳房ぐらいは愛撫されただろうか?
パンツの中に彼は手を入れただろうか?

それとも、性急に剥ぎ取った?
濡れそぼるまえに彼女がみずから脱ぎ去ったという選択肢は、つまらないから削除した。

あと、清純な女子高生を卒業したばかりであるヒロインがお尻を責めらたり、必要以上に脚を拡げられたりする図柄も自主規制にしてほしい。

「はあっ、はあっ、あ、や、やめて」

ショーツをお尻から抜かれるとき、すこしだけ抵抗する演技をした。

夢にまで見た女子のパンツを脱がす瞬間──しかし、処女でさえ下半身を露わにされることに抵抗しないから、男子はかえって戸惑うらしい。

しかたがない。

上半身をむき出しにされた時点で覚悟が決まっているのだから、当たり前なのよ。

だから、処女や経験の浅い子ほど、素早く全裸にして落ち着かせてあげてね。

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