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もう推しとは言えない *番外編更新中

第9章 マッサージ



「…ポチの髪、サラサラで良いなぁ。」

「ん?そーか…?」

「そうだよ。目もタレ目だし…羨ましい。」

「…お前の髪の方が、綺麗だよ。マッサージしてる時、そう思った。」


…ズルいって、本当。
そうやってドキドキさせないでよ…。

顔が赤くなってる気がして、ポチから目をそらす。


「…フッ、お前照れてんの?可愛いヤツだな。」

「うっさい…ポチの方が可愛いよ。」

「ははっ…まぁ、もう時間だな…寝るぞ。」

「うん…ねぇ、ポチ…。」


横になって…私は、ポチのいる方に顔を向ける。
ポチも…自分のベッドの方に横になって、私の方を向いていた。

お互いの距離は…多分、お互いに手を伸ばせば手が触れるくらいの距離。
近くはないけど…手が届かないわけじゃない。


「どうした…?」


ポチの柔らかい表情…あぁ、可愛い、好き…。
私は、落っこちない程度にポチの方に…動く。

(ダメかな…?こんなこと言ったら…)

でも、今日だけは、甘えさせて…許してよ、ポチ。


「…ねぇ、甘えていい…?」

「ん…どうぞ?」

「手…繋いだまま寝ちゃダメ…?」


そう言うと、ポチは…少し驚いたように目を丸くする。

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