もう推しとは言えない *番外編更新中
第9章 マッサージ
そんな姿も可愛いなんて、ズルいよ。
可愛いだけじゃなくて、色気もあるなんて…こんな人、好きにならないわけないじゃん…。
「…手、出せよ。」
「良いの…?」
「お前が言ったんだろ?」
「そう、だけど…。」
ポチの方に…右手を出すと、ポチも…それに応えてくれた。
ギュッと繋がれた手からは、ポチの温もりを感じる…。
さっきまで私をマッサージしてくれていた、ポチの手。
(温かい…落ち着く…)
ドキドキ…してる、けど、落ち着く。
「…おやすみ、吉岡。」
「うん…おやすみ…」
心做しか…おやすみ、ってポチの声が甘く聞こえてきて。
何だか、恋人になった気分で…私から、ポチの手を握り返して…気付けば、私はそのまま眠りに落ちていた。