もう推しとは言えない *番外編更新中
第9章 マッサージ
髪ボサボサだし、服も着替えなきゃだし…。
とはいっても、昨日のだけど…下着だけはかろうじてコンビニで買えたけれど、服まではさすがにね。
まぁ、昨日は…夜しか外に出てないから、そこまで汗くさくもないはず。
そんなことを思いながら、ポチの寝顔を見つめていると…。
「ん…吉岡…?」
「あ…起きた?」
「あぁ…おはよ、吉岡。」
「お、おはよ…」
何、このやり取り…何だか恥ずかしくなってくる。
照れくさい、というか…。
「…悪いな、俺のこと、起こしたくても起こせなかったよな。」
「ううん…まだ七時くらいだから、大丈夫だよ。」
「あぁ…とりあえず服に着替えて、顔とか洗ったらチェックアウトして、どっか朝飯食いに行くか。」
「うん。」
…お互い見つめ合ったまま、次する行動は多分お互い決めてるのに…手を、離せない。
ポチが離してくれない…から、私も離せなくて。
(繋いでいたい…)
そう、思ってしまうから…。
「…吉岡。離すよ?」
「う、うん。」
優しく離された手…少し寂しいけれど、仕方ない。
ポチが顔を洗いに洗面所に行くのと同時に、私も服に着替える。
布団で肌は隠しながら。