もう推しとは言えない *番外編更新中
第10章 元彼VS好きな人
そして、その日の放課後、今日が初めて…文化祭実行委員の集まりがある。
ということで、その集まりの場所…会議室に行くと、ポチの姿もあった。
ドクンッ…と胸が大きく鳴る。
「お、吉岡、実行委員だったんだ?よろしくな。」
フッとポチの口元に浮かんだ笑み。あぁ、癒しだ、可愛すぎる…。
「うんっ、ポチも…実行委員の担当なの?」
「あぁ。ちなみに、お前…」
「真帆。俺らの席、こっちだから。そっちじゃねぇよ。」
不機嫌そうな睦人の声に…ポチの言葉が遮られる。
なんて言おうとしてたんだろう…。
「おい…聞いてる?真帆。」
「え、あ…ごめん。」
…せっかく、ポチと話せてたのに…と思いながらも、睦人にそれ以上不機嫌になられるとあとが怖いから、渋々睦人と席につく。
チラッとポチの方を見ると、気にすんな…と目で言われた。だから、私もごめんね、と目で伝える。
「…真帆。」
「何…?」
「…俺、やっぱお前じゃないと無理。」
「は?何言ってんの…、」
今さら、そんなこと言う?
先に浮気したのは、そっちだよ…!
私がポチを好きになったのは、睦人と完全に別れてからだし。