もう推しとは言えない *番外編更新中
第10章 元彼VS好きな人
睦人は、そう挨拶すると…チラッと私の方を見て、なぜか不敵に笑った。
なんか、嫌な予感…。
「えー、俺達のクラスは、コスプレ写真館をやります。適当に何着かコスプレ用意して、お客様方にコスプレを楽しんでもらう企画です。
同じ実行委員の真帆…まぁ、俺の彼女と、協力して必ず文化祭大賞取ります。なんで、諦めてください。」
「…!?」
な、何を勝手にっ…!!
睦人がサラッと私のことを彼女とか言うもんだから、女子達からの視線が痛い…最悪だ、本当に。
「あ、でも…真帆のこといじめていいの、俺だけなんで。真帆に何かしたらぶっ殺すから、そこんとこよろしく。」
ニコッと怖いくらいの笑みで周りを牽制する睦人…。
でも、根本的に色々違う!
「…次、三年二組。」
ポチの呆れたような声。
…ねぇ、ポチ、違うからね…?
そう目で訴えるけど、ポチが気付いてくれてるかどうかは分からない。
やがて、睦人が戻ってきて…。
「…ねぇ、何勝手なこと言ってくれてるの…?」
「何も間違ったこと言ってねーよ。お前に拒否権なんかない。」
「最低…私は、睦人のことなんか好きにならないから。そっちが諦めてよ。」