もう推しとは言えない *番外編更新中
第11章 文化祭
「うん。ワンチャンのコスプレ、ないけど…ごめんね?」
「お前、ぶっ殺されたいのか?まったく…。」
「えへへ、ごめん。」
でも、絶対似合うと思うなぁ…。
見つからなかったし、そもそも需要もなさそうだから候補にあがらなかったけど。
「…お前は、何かコスプレ着るの?」
「私?私は着ないよ〜。店番の時も、由香里が着てくれるから。」
「椎名が?あー…好きそうだな、確かに。」
「それもあるし、私もあんまりコスプレとか好きじゃないから。」
「ふーん?そういや…お前、田口に迫られたりしてない?大丈夫?」
「一緒に見てこうとか言われたけど…断るよ。まぁ、そう簡単に引いてくれなさそうだけど…。」
どうにかならないものなのかなぁ、あれ。
本当に困る…。
「俺、午前中暇なんだよ。…一緒に見てく?」
「えっ…良いの?本当にっ?」
「あぁ。どうせお前、友達に頼ろうとしても田口と一緒に見てきなよーとか言われんだろ?」
「うん…本当にあれ、どうにかならないのかなぁ。」
「田口が思ったより巧妙だったな。ま…オープニングセレモニーは、俺とお前の立ち位置近いし…そのまま二人で一緒に見てくか。」