もう推しとは言えない *番外編更新中
第12章 元彼VS好きな人 2
柴田くんの判定はストライク。
「す、すげぇ…」
「今の、百三十は超えてたよな?」
ポチのボールに、恐らく中学生の子達がザワつく。
でも、正直なところ、私もビックリ…練習なんて恐らく出来てないだろうに、ブランクもありながらあそこまでキレのあるストレートって…。
続いては、変化球を使ってきたポチ。
睦人は打とうとしていたけれど、空振りに終わり、これもストライク判定。
「睦人くん、頑張れ〜!」
黄色い歓声が上がる中、ポチは三球目…。
睦人はバットにボールを当てて良い音をたてていたけれど…これは完全なるファールボール。
素人でも分かる。
危ねーと笑ったポチ。
いや、メンタル強すぎ…いくらツーストライクとってるとはいえ、相手は睦人だ。
そして、次。
これは完全に…ポチが一枚上で、先程までのと比べればゆっくりとしたボールを投げて、ストライク。
三振をとって、次は睦人がピッチャー、打者がポチ。
(大丈夫…かな?)
睦人に三振取れても、果たしてポチが睦人のボールにくらいついていけるか問題。
しかも、ピッチャーとの相性も十分だし…。
「わぁっ…!」
「ヤバ…強すぎ、」