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それでも、恥ずかしさが勝ってしまうだけ。


「…そういえば真帆、九嶋先生は？」

「ポチなら、何かさっき澤畠先生に連れてかれてたよー。『あ、吉岡さん、お借りしますな〜』って。」


絶妙に似てる声真似…。
思わず苦笑いしてしまう。

でも、そっか…澤畠先生、九嶋先生に用があったんだ。
…ワンチャン、九嶋先生と一緒にここに来ないかな、なんて。

あ、でもメイド服の姿は見られたくないかも。


「でも、ポチも時間があればこっち来てくれるって言ってたから…写真とか撮りたいなぁ。」

「あ〜、ね。…真帆の好きな人だもんね？」

「うん、って…えっ、由香里、」


あっさり引っかかる真帆。
こういうちょっと単純で抜けてるところが、真帆の可愛さだろうな…。いや、もちろん顔も可愛いけど。


「…真帆、ごめんね？ずっと私は、真帆は睦人くんが好きなんだと思い込んで疑わなかったわ。」

「うん…ちょっとショックだった。」


全く信じてくれないんだもん、と拗ねたように言われて、申し訳なくなる。
ごめんね、と真帆の頭をポンポン。


「…あんなに睦人くんが周りを牽制してたし、本気で付き合ってるのかな〜って思って。」