もう推しとは言えない *番外編更新中
第14章 二人きり
なんて、私が偉そうに何を言ってんだ、って感じか。
まだ顔の赤い由香里に…でもやっぱり、気になってしまって。
「…ねぇ、由香里、やっぱり気になるから聞いていい?」
「…ダメって言っても聞くんでしょ?良いよ。」
「由香里は…いつから澤畠先生と付き合ってたの?」
そう聞くと、由香里は少しビックリしたように…え?と声を上ずらせた。
それから、首を横に振る。
「…付き合ってないよ。だって私、フラれたもん。」
「え?でもさっき…」
「してない…から。あ、でも、真帆のせいとかじゃないよ?」
何を、とは言わなくても由香里には通じたらしい。
してなかった…のか。
え、それ、私のせいでは…?由香里は私のせいじゃないって言うけど、それ、ほぼ私のせいじゃ…。
あれはだって…キス、って流れっぽかったよね?
でも、告白したけどフラれた…って、ことはキスしようとした、わけではないのかな…?
澤畠先生の考えることは、やっぱり分からない…。
でも、澤畠先生が…振った相手に対してキスしようとするとも思えないし…そういうところは、きちんとしてそう…。
女遊びするような人には見えないというか。