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もう推しとは言えない *番外編更新中

第14章 二人きり


なんて声かければ良いのか分からなくて…私は、とりあえず声を出す。


「…そっか、全然気付けなくてごめんね、由香里」

「良い…私が隠してたんだし…。誰にも言ってなかったことだから。」

「…でも、そういえば由香里、バレンタインあたりから澤畠先生に質問行かなくなったよね…そういうこと?」

「うん…。バレンタインの時に告白したんだけど、まぁ…OK貰えるわけないよね。分かってたんだけど…。」


バレンタインの時…かぁ。
全然、気付けなかったな…。

私も、睦人とポチにあげるので頭いっぱいだった。
もちろん、友チョコも配ったけど。


「…私のことはいいから。真帆は、九嶋先生とはどうなのよ?ついに付き合った?」

「えぇっ?付き合ってないよ!」


何でそんなこと言うんだろ?
付き合うどころか…ポチには、他に好きな人がいるのに。

あぁ、そういえば澤畠先生よりもポチの行動の方が謎だ…。
好きな人がいるくせに、散々私をドキッとさせてくるし、手も繋いでくるし…私からはその手を離せないんだから…ずるい。


「…さっさと付き合いなよ。なにしてんの、ふたりして。」


呆れたように言われたけど…そんなの、無理だよ。

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