もう推しとは言えない *番外編更新中
第15章 それぞれの葛藤 ※先生side
名前は忘れてしまったが、さして影響はない。
「ふ…じゃあ、頑張ってください、九嶋先生。」
「はい、ありがとうございます。…澤畠先生、俺も、先生のこと応援してますよ?」
「ふっ…それはどうも。」
結局…あの人は、椎名のことをどう思ってんだろ。
まぁ、ただの生徒、か。
(…厄介な人だよな〜、本当に…)
惚れてしまうのも、分からなくはない気がする。
整った顔立ち、独特な人を魅了する何か…そういうのを持ち合わせた人。
独特だし、変人だけど、決して嫌われるようなものではなく、むしろ…人を惹きつけてやまない。
惚れたと気付いた時には、時すで遅し…ってやつか?
まぁ、俺は男だから、関係ねぇけど…。
あの人がライバルになったら多分、適わねぇな…そんなことを思いながら、俺は野球部の出し物の方に戻った。