テキストサイズ

もう推しとは言えない *番外編更新中

第15章 それぞれの葛藤 ※先生side


でも、フラれた気まずさからか…バレンタインを境として、彼女は全く私と目を合わせてすらくれなかったし…。
吉岡さんといるところを敢えて見計らって声をかけても、避けられる。

仕方ないと分かっていても…あんな、あからさまに避けられると…やっぱり、少しは傷付くし…どれだけ彼女を傷付けたか、と思うと…どうしようも無い気持ちになった。

結局、ホワイトデーの日もそんな感じで…渡せなかったな…。
賞味期限自体は、焼き菓子だからそれなりに長いけどさすがにもう切れてるだろう。

捨てるのは勿体ない、でも、椎名さんに渡そうとしても避けられる…から、結果として母の日に母親に渡した。
ホワイトデーの何か飾りみたいなのがあったから、奇妙な顔をされたが。

(…今日、ようやく、だもんな…)

また、目が合ったの…。

何だろう…そろそろ、椎名さんに避けられるのは耐えられなかった。
…彼女の告白をフッたのは自分だし、避けられようと仕方ない…それは分かってた、けど…。

正直なところ…午前中、椎名さんが前を向いてなくて少しぶつかった時はラッキーだった。
あぁいうことがなかったら、多分…椎名さんはまだ私を避けただろうから。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ