もう推しとは言えない *番外編更新中
第2章 浮気現場
お礼を言うと…ポチはふん、と鼻で笑った。
「…お前にはヘラヘラした笑顔が似合うな。辛くなったら無理すんな。少なくても、俺はお前が頑張ってんの、分かってるから。」
「へ、へらへらした笑顔って…ひどいよ、ポチ。」
「事実だろうが。まぁ、もう手当終わったし…田口のとこ行きたいなら行け。」
「うん…ありがとね、ポチ。何か、今日のポチ、カッコよかった。」
「あ?いつもだろ、ばーか。」
ふざけたこと言ってんじゃねぇ、と照れ隠しのように…グシャッと私の髪をかきまぜる。
…ボサボサになってしまった。
「もうっ、ポチのバカ!ボサボサになっちゃったじゃんっ。」
「大して変わんねーよ、心配すんな。」
「あっ、ひどい!」
もうっ…と思いながらも、心は軽くなっていて。
ありがと…と悔しいから声にはしなかったけど、心の中でお礼を言ったのだった。
…そして、クラスの教室に戻ると。
「んっ…や、ぁ…睦人ぉ…」
「…可愛いな、亜梨沙。やっぱ胸がでけぇ女はそそられるな。」
「ふふっ…彼女さん、貧乳だもんね?」
「あぁ…アイツはただのセーブ用だよ。本命は亜梨沙、お前しかいねぇ…。」