もう推しとは言えない *番外編更新中
第16章 クリスマス
「…でも、由香里、二十五日澤畠先生に会えるなら良かったね。」
「うん。…提出期限が二十五日までって言われた時から決めてた。イブは皆と遊ぶだろうから、二十五日にしようって。
…だって、学校ある日にしたところで、意味ないじゃない?どうせなら、冬休みにして…会える日増やしたいもん。」
最近、真帆のおかげで澤畠先生との遭遇率高いしね、とニコニコしてる由香里。
確かに…よく、朝はポチと職員室の前で遭遇してバカみたいな会話を繰り広げてるから…その間に澤畠先生も学校に来て、職員室に来て…という感じ。
大抵、呆れた感じか、憐れむような目を向けられるのだけど。
でも…私とポチを夫婦漫才とかいうけれど、澤畠先生と由香里だって、結構そういう掛け合いしてると思うんだよなぁ…と私は納得してない。
まぁ、良いんだけど…。
「あ、吉岡〜、」
「はいっ?」
「お前、推薦組だろ?面接練習の日程表、渡しとくわ。」
「あ…ありがとうございます。」
「良いか、共通テストしくじるなよ?」
「はーい。」
面接練習…分かってたことだけど、やっぱり憂鬱だなぁ、なんて。
もらった紙を見ると、早速クリスマスあたりからびっちりと埋め尽くされてる。