もう推しとは言えない *番外編更新中
第16章 クリスマス
「でも、由香里も来るんですよね、」
「…提出だけですし、特段時間かかりませんよ。まぁ別に強制では無いので…好きにしてください。
ほれ、そろそろ時間も時間ですから、帰るんですぞ。鍵は私が閉めておくので、帰っちゃってください。」
「はい、ありがとうございました。」
ペコッとお辞儀だけして、澤畠先生より先に面談室を後にする。
…もう、こんな時間かぁ。何か、あっという間だったな…。
そして、この大量な宿題…頑張らなくては。
そう意気込んでいると。
「お疲れ、吉岡。ミルクティー飲む?」
「え、ポチっ?ありがと…!」
「ん。…クリスマスだからな、プレゼントだ。」
「安…」
「あ?なんか言ったか。」
「何でもない。ありがとう。」
ポチがくれたミルクティーよりも…ポチに会えることがクリスマスプレゼント。
今日、面接練習があって良かった…。
「…お前も受験勉強あるかもしんないけど、付き合ってくれね?」
「え、何に…?」
「俺、今日割引券を持ってるレストランで夕飯食おうと思ってんだけどさ、男一人じゃ入りにくいから。
…俺が奢るし、付き合ってよ、吉岡。」