もう推しとは言えない *番外編更新中
第17章 合格発表
「え〜、先生、俺就職組!」
「俺専門学校ー…」
「つべこべ言うなぁ!澤畠先生だったら、何に関わろうと数学からは逃げられませんぞ、って言うぞ。」
全くもう…とため息をついたポチに、どっと笑いがおこる。
…その澤畠先生が面接官だと知ったら、ポチはどんな反応するんだろう?
あぁ…何で、澤畠先生が面接官にいたんだろ。
というか、今日出された問題、澤畠先生との面接練習の時と比べたら圧倒的に簡単だったんだけど…私、何やらされてたんだろ?
メンタルだけ削られたんじゃ…まぁ、助かったと言えば助かったけど。
「…もう休み時間も近いし、終わったヤツから休み時間な。」
「わ〜、九嶋先生神!」
「おぉ、もっと崇拝しとけ。受験受かるかもな。」
適当なこと言ってる…。
でも、やっぱり無邪気に笑ってるの、可愛いなぁ…なんて見惚れてしまう。
とりあえず…ポチとの授業はあっという間に終わってしまったけれど…、このあとは自習という名の自由時間だし、寝てようかな…なんて。
そんなことを思っていると、由香里が私の元に。
「真帆、どうだった〜?」
「うん、ちゃんと出来たと思う…けど、聞いて、由香里。」