もう推しとは言えない *番外編更新中
第17章 合格発表
「本当ですか?」
「まぁ、合否は分かりませんけど。…せいぜい、合格発表までドキドキしててください。」
「…澤畠先生ってたまにひどいですよね。」
「ふっ…普通でしょう、こんなもの。」
まぁ、帰ってもいいですぞ、と澤畠先生。
話すこと、もうないんだろうな…特に話すことないなら、わざわざあの場で待ってて、なんて言わなくてよかったのに。
と少し思いながらも…私は素直に帰ることにした。
*
_そして、運命の合格発表の日。
合否は、学校側に通知されて、放課後に放送で呼び出される形…。
「え〜、吉岡真帆さん、進路指導室に至急、お願いします。もう一度繰り返します…」
「真帆、行ってらっしゃい!」
「うん…行ってくる。」
怖…。
本当怖い。
落ちてる可能性の方が、普通に大きいし…。
由香里が待っててくれてるけど、もし落ちてたら先に帰ってもらおうかな…。
そんなことを考えながら、進路指導室に向かう。
…進路指導室ということは、澤畠先生から合否を通達されるのだろうか?
あぁ…怖すぎる。
澤畠先生のことだ、きっとすぐには教えてくれないだろう。
ニヤニヤしながら私を焦らすだろうな…。