もう推しとは言えない *番外編更新中
第17章 合格発表
なんて、そう思いながら…進路指導室に入る。
「失礼します。」
「おぉ、来ましたな、逃げずに。」
「逃げませんよ…さすがに。」
「じゃ、そこ座ってください。」
サラッと澤畠先生は無視する。
…なんというか、この人、ところどころ雑だよね。
まぁ、いいけど…なんて思いながら、落ち着かなくてキョロキョロしてしまう。
「…どう思いますか?吉岡さん的に。自分は受かってるとか落ちたとか…手応えは。」
「手応え…はありますけど、受かってる自信はないです。」
「まぁ、そうですよね。ただ、仮に落ちてても二次で挽回すればオールオッケーです。」
(え、てことは落ちてる…!?)
もうやめて…落ちてるなら、落ちてるで早く出してくれ…。
心臓がキリキリする。痛い…。
「ほれ、吉岡さん。私もあなたの合否は知りません…というのは嘘ですが、それ、自分の目で確認してくださいな。」
「は、はい…」
合格通知か、不合格通知か…分からないけど、開けてみる…でも、手が震えて上手くできない。
「…大丈夫ですか?」
「すみません、ちょっと怖くて…」
「じゃあ、ハサミでどーぞ。上の方だけ切れば…」