もう推しとは言えない *番外編更新中
第21章 番外編 最後の○○
こんな風に見えてる…ってこと?
「…赤やピンクが基調のものでも女性らしくて良かったんですけど、椎名さんはどっちかといえばオレンジとか黄色の暖かい色の方がイメージに合うなぁ、って思って。」
「…すごい、可愛いです。ありがとうございます…澤畠先生。」
「いえ。やっぱり、あなたには…笑顔が似合う。そういう意味でも、オレンジとか黄色とか明るくて暖かな色の方が似合いそうだなぁ、と。
…椎名さんの気持ちには応えられませんけど、嬉しかったですよ。好きって言ってもらえて。」
思わず…胸がいっぱいになって、言葉につまる。
そんな言葉を…こんなときに、そんな今まで見た事ないくらいの優しい表情で言わないで。
ずるいよ…こんなの、もっと好きになる。
応えられないなら、こんなに期待させないで…。
「っ…さ、澤畠先生は、最後までズルいです…。こんなの、もっと好きになっちゃうじゃないですか…」
もう、ただでさえ澤畠先生のことがこんなにも好きなのに。
これ以上、好きにさせて…どうしたいの。
「ふっ…それはすみません。でも…本音ですぞ?最後くらいは、ちゃんと…冗談は言わないことにします。」