もう推しとは言えない *番外編更新中
第21章 番外編 最後の○○
あぁ、もう…結局、私は、澤畠先生のことが…、
…好き。大好き。
チラッと私から視線を逸らして、時計を確認した澤畠先生。
あ…もしかして、もう…?
そう思った私は、慌てて…澤畠先生のことを呼び止めた。
この綺麗なプリザーブドフラワーをもらって、すっかり胸いっぱいになって忘れていたが…私も、澤畠先生に渡したいものがある。
こんな綺麗なものを貰ったあとだと、自分が今から渡すのがしょぼく見えるけど…。
「…?どうしました?」
「あのっ…わ、私も…今まで、澤畠先生にはたくさんお世話になったので…これまでのお礼に、これ…受け取ってくれませんか?」
澤畠先生には、ちゃんと…こういうお礼の品、渡したかった。
あとは…澤畠先生に会うための口実作りでもある。
「ありがとうございます。これ、は…ハンカチとネクタイピン、ですか?」
「はい。…どういうのが良いのかわからなくて、結局普段使い出来そうなものにしました…。」
そういえば私、男の人にプレゼントあげたことなんかなかったなぁ、と選ぶ時に後悔。
お菓子とかでも良かったけど、バレンタインでもあげたし…と思って、ハンカチとネクタイピンに落ち着いた。