もう推しとは言えない *番外編更新中
第4章 約束
八回裏まではむしろ、睦人の方が三振をとって、打たれても守備の人がアウトを取っていたから、わりとすぐにスリーアウトに追い込んで失点を防いでいた。
でも、九回では…最初に強烈なヒットを打たれたことで、完全に流れが向こうに行ってしまい。
守備がズタボロになって、相手も覚醒したかのように睦人の投げるボールに反応し、ヒットを打ちまくった。
結果として…負けた。
「集合っ!応援してくれた人達に、お礼を言うぞ。」
「ウッス!」
負けて悔しいはずなのに…睦人は、周りを鼓舞して応援席に向かって皆を集合させる。
そして…、
「応援、ありがとうございましたっ!」
「「ありがとうございましたっ!」」
ベンチに入れなかった野球部の部員、そして、応援に駆けつけてくれた人達は…お疲れ様!良い試合だったよ!とメンバーに声をかけてくれてる。
そんな光景に、少し…泣いてしまいそうになった。
「…本当に、応援ありがとうございました。今日、負けてしまいましたが…悔いの残る試合ではありませんでした。
後輩達には、まだ来年があります。今後も応援、よろしくお願いしますっ!」
「「よろしくお願いしますっ!」」