もう推しとは言えない *番外編更新中
第4章 約束
「あ、ありがとっ…何か、照れるね、そんな…」
「あぁ?…照れてんじゃねーよ、これくらいで。」
「う、うるさいぃっ…」
だって、仕方ないじゃん。
そんなふうに言われたらさ…嬉しい、って気持ちもあるけど、照れるんだよ。
「…と、ところでっ、花火っていつの…?」
「あぁ、ちょうど来週の土曜日だな。…用事があったりすんのか?」
「ううん、ないっ!あっても、ポチと花火見たいから絶対に日にちズラす。」
「…別にそこまでしなくても、また別の花火見りゃ良いだろ。」
「え?あ…他の花火も、一緒に見てくれるの?」
「あ?そうは言ってねーよ…別に良いけど。お前が好きなようにしろ。」
好きなようにしろ、って…。
そしたら、本当に…今年行われる花火は、ポチと全部見たい。
受験勉強もあるけれど…推しと会えることは、何よりもの活性剤だ。
「…じゃあ、来週の土曜日以外にやる花火の時は、連絡入れるね。一緒に見たいって。」
「あぁ。まぁ、俺も大会とかで無理かもしんねぇけど、了承してくれよ?」
「うん。…ふふっ、楽しみだなぁ。」
「…あぁ。俺も楽しみにしとくわ、じゃないとお前が可哀想だからな。」