もう推しとは言えない *番外編更新中
第4章 約束
ちょっと偉そうに言ったポチだけど…心做しか、その表情は緩んでて…あぁ、相変わらず可愛い。推しが尊い。
「…来週の土曜日、どこで待ち合わせするの?」
「あ〜…お前の家に迎えに行くわ、七時くらいに。それまでに準備とかあるならしといて。」
「うん、分かった。ありがと…迎えに来てくれるなんて、ポチも優しいね、意外と。」
「一言余計だな。…それに、俺は誰にでも優しいわけじゃねーから。」
勘違いすんなよ、バカ。と…言われても。
それってつまり…私にだけ優しいってこと?いや、そんなわけないか。
冗談みたいなものだよね…きっと。うん。
「…ね〜、ポチ。私ね、野球部でマネージャー続けられたの…ポチがいたからだよ。
可愛くて、癒しで…でも、それだけじゃなかったのかも。」
「…俺が推しだから、って言いてぇのか。」
「それもあるけど…というか、それが一番大きいけど、やっぱり…何だかんだ、ポチってちゃんと部員のことも私のことも見てくれてたから…。
口は悪いけど、優しいし…そういうポチが顧問だったから、今までやってこれたのかなぁって。
だからね…あの、改めて言うのは結構恥ずいんだけど…」