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もう推しとは言えない *番外編更新中

第1章 推しと彼氏



…睦人は、頑張ることも、努力することも人一倍してるし、それが本人の中では当然になっている。
だからこそ…ここまで圧倒的な存在、プロにも注目されているような選手になってるんだとも思う。

だけど、厳しすぎるあまりに…他の人達はついていけてない気がした。


「…結果だけじゃないよ。それに、今の状況じゃ勝てないと思う。」

「…プロに行くには、結果を求められる。綺麗事ばかりじゃやってけねぇ。」

「皆が皆、睦人みたいにプロに行くわけじゃないんだよ?
私は…睦人が誰よりも努力してるとこ、見てきたし報われて欲しいと思うけど…皆、睦人についてけてないんじゃないかな。」


そう言うと…睦人はふと目を伏せる。
言いすぎちゃったかな…と思っていると、睦人は不意に笑い出した。


「…真帆はカッケーな。」

「えっ、急にどうしたの?」

「いや…別に?ただ、お前が珍しい女だってこと。」

「何それ…褒めてないでしょ。」

「あぁ。一応彼氏もその場にいるのに、推しの方ばっか見やがって。この浮気者が。」

「え、えぇっ!?ポチは恋愛対象じゃなくて推しだからね!」


というか…そんなに見てたかなぁ?

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