もう推しとは言えない *番外編更新中
第9章 マッサージ
少し落ち着けよ、と笑われたけど…でも、本当に綺麗…。
こんなに綺麗な花火、見たことないってくらい。
「…お前と見てると、余計そう感じるよな。」
「え?何か言った?」
「何も。良いからちゃんと見てな。」
「はーい。」
(なんて言ったんだろ?)
花火の音、音楽の音、周りの歓声にかき消されて聞こえなかった…。
ポチとは手を繋いだまま、一時間半くらい、音楽と花火のコラボレーションを楽しむ。
…それが終わると、少し虚しい気持ちになりながらも、ポチと見れたことの幸せは大きかった。
「…綺麗だったね、ポチ。」
「あぁ。…この前より綺麗だったな。」
「うん。ねぇ、ポチ、私お腹空いたかも。焼きそば食べない?」
「おう、そうするか。俺も腹減った。」
「じゃ、決定。アイスのお礼に、私が奢るよ。」
ハー〇ンダッツって、高いし。
いくら何でも、二カップ無料で貰うのは申し訳ない…。
焼きそばの屋台にまでポチと行き、熱いカップルだねぇ、と冷やかされながら…焼きそばを二パック購入。
河川敷のような場所で、それをポチと食べた。
「美味い…。」
「ね!こういう、お祭りの屋台とかで食べる焼きそばってなんでこんな美味しいんだろ?」