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恋人は社長令嬢

第7章 金より地位より欲しいモノ

瞬は驚いて、箸を落とした。

「ウッソ~!それって…不倫?」

瞬は、至を見た。

「……俺もさっき、聞いたばっかり。」

至がなぜ暗い顔をしていたのか、瞬は今分かった。

「参ったよ。自分の同僚と、直属の上司がだぜ?」

「何かの……間違いだよ。」

瞬の声が震えた。


「何の根拠があって…」

「この前の課長の大阪出張の時に、課長と那々香が一緒のホテルに入って行くところを、俺の知り合いの同僚が見たんだとさ。」

「おまえ、そんなの信じるのか?」

至は、瞬をキツイ目で見た。

「俺だって、信じたくないよ。でも、火がない所に、煙は立たない……」

「そんな……」

その日のランチは、二人とも、食べた気がしなかった。

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