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恋人は社長令嬢

第7章 金より地位より欲しいモノ

春樹も、自分の息子達のように、信頼しているのは、その為なのだ。

相模原・兄は、一冊の本を手に取った。

その時、本棚の向こうから、クスクス、クスクスと、笑い声が聞こえてきた。

相模原が、本の間から覗いて見ると、ずっと笑い続けている埜々香がいた。


「埜々香様…」

「あっ。見つかっちゃった。」

そう言って、ペロッと舌を出す埜々香。

「こちらこそ、変なところをお見せしてしまいまして、申し訳ありません。」

すると、埜々香は思い出したかのように、また笑い出した。

「ごめんなさい。あまりにも相模原さんが、可笑しかったから。」

「どうぞ。気の済むまで、お笑い下さい。」

そしてまた、笑いだす埜々香。

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