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恋人は社長令嬢

第7章 金より地位より欲しいモノ

「ああ…。そうですね。自分としては、いい加減な付き合いは、したくたいと思っております。」

埜々香は、じっと相模原を見た。

「……やっぱり相模原さん。」

「はい。」

「姉とは、合わなさそう……」

「……左様でございますか。」

嬉しいような、嬉しくないような。

「相模原さんが、そんな言葉使いをするのは、職業柄なんでしょうね。」

「埜々香様。」

「もし、相模原さんがこの家の執事ではなかったら、きっと私、お友達になれたと思うわ。」

相模原の心臓が、早くなる。

「またね、相模原さん。」

華奢な埜々香を、背中で見送る相模原。


この家の執事でなかったら?

もし、そうなら今すぐにでも、埜々香を自分のモノにしてしまいたいのに。

父からの最後の言葉の、もう一つは、“お嬢様達には 絶対に手を出すな“だった。

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