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恋人は社長令嬢

第2章 秘密の三姉妹

「あれ?善、なんでそんな格好してるの?」

「ええ~……」

善が咳を一つする。

「今日から執事見習いで、お仕えする事になったからです。梨々香様。」

「梨々香様だなんて変なの。いつもは梨々香って、呼んでるくせに。」

相模原謙の鋭い視線が、善に刺さる。

「それはそれ。これはこれ。で、ございます。梨々香様。」

「ふう~ん。分かった~。」

そう返事をすると、梨々香はフォークを持った。


「梨々香。」

松森母・京香が梨々香を呼ぶ。

「フォークを持つ前に、する事があるでしょう?」

「えっ?何?」

「何?じゃなくて!みんなに、朝の挨拶は?」

「ああ!!」

梨々香は、身体が反り返るくらいに、驚いた。

「那々姉、埜々姉、おはよう!」

「おはよう、梨々香。」

「おはよう、梨々香ちゃん。」

那々香と埜々香は、それぞれに挨拶をする。

「パパ、ママ。」

松森父・春樹はジロッと、梨々香を見た。

「おはよう。」

満面の笑みで、梨々香は挨拶をした。

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