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恋人は社長令嬢

第2章 秘密の三姉妹

「そんなんじゃないもん。それに、彼氏じゃないし。」

「じゃあ、何?まっさか、好きな人が~とか言うんじゃないでしょうねぇ。」

「えっ……」

梨々香の顔が、赤くなった。

那々香はびっくりして、フォークを落とした。


「うそ……」

那々香の顔から、血の気が引いていく。

「どこのどいつよ。その不幸なヤツは。」

「不幸って何よ!!」

梨々香は珍しく、ムキになった。

「へえ~本気なんだ。」

「本気だもん。」

梨々香は、恐ろしいくらいに、真剣な顔をしている。


「お姉様、そのくらいにしてあげて。梨々香ちゃんに好きな人がいたって、おかしい事じゃないと思うわ。」

埜々香が、梨々香をかばう。

「そうね。梨々香、めでたく彼氏にしたら、報告してちょうだい。」

那々香は、まるで相手にしていないようだ。


「彼氏…に?」

梨々香は、瞬との会話を思い出した。

あんなに優しくて、自分に気があるように思えた瞬。

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