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恋人は社長令嬢

第2章 秘密の三姉妹

だが、自分が高校生だと分かった瞬間に、態度は一変した。

「もしかしたら、彼女になれないかも……」

「梨々香ちゃん……」

落ち込む梨々香を、心配する埜々香。

「珍しく、弱気じゃない。」

那々香は尚も、挑発を続ける。

「弱気にもなるよ。全く相手にされてないもん。」


瞬の態度はまるで、親戚の子供を扱うようだった。

要するに、梨々香を女としては見ていない。

「で?そのまま諦めるわけ?」

那々香は、お気に入りのコーヒーを、飲みながら言った。

「相手にされてないのなら、相手をさせるまでじゃないの?」

「うっ…!」


さすが、那々香。

言うことも違う。


「ねえ、梨々香。人を好きになるって、一生の中でもそうそう、あるものじゃないと思うな。」

「那々姉……」

梨々香は、那々香の言葉で、改めて瞬への気持ちを確かめた。

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