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恋人は社長令嬢

第2章 秘密の三姉妹

「で?呼び出した用事って?」

「えっ?」

「……用があるから、呼び出したんでしょ?」

「あっ……ハハハッ!もちろん!」

赤い顔をしながら、梨々香ははしゃいでいる。


「もしかしたら、梨々香ちゃん。」

「はい?」

「俺と会いたかったから、呼びだしたの?」

「えっ!!え~……」

図星の梨々香に、瞬は頭を掻きむしる。

「梨々香ちゃん。俺も正直、梨々香ちゃんに会いたかったから、来ちゃったけど……」

「はい。」

「こっちはまだ、仕事中なんだ。日中に学校が終わる、高校生とは違うんだよ。」

「あの……」

「用がないのなら、俺、会社に戻るね。」

瞬はそう言うと、上着を持って立ち上がった。


「用事なら、あります!!」

梨々香も立ち上がって叫んだ。

瞬は、本当だろうなあ、という顔で振り向く。

「わ、私、あの日以来、胸が苦しくて…」

「えっ!!!」

「夜も眠れないし…」

必死に説明する梨々香の肩を、ガシッと掴む瞬。

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