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老人ホーム

第6章 独り立ち

それから何日かして、今日もまた、僕は別館の担当で、一通り水分補給を済ませ、コップを洗っていた。そこへ本田が現れ、

「お疲れ様です。平林君明日は、早出で東棟の担当だったよね?ちょっと連絡しておきたいことがあって…。」

と言った。僕は、

「今丁度終ったところです。何でしょうか?」

と言うと、本田は、

「排泄介助のときなんだけど、陰部のタダレにお薬を塗ってほしい利用者さんがいるのよね!女の人なんだけど、105号室の井上さん。分かる?」

僕は、

「分かります。井上さん、タダレてるんですね?」

と言うと、本田は、

「そうなのよ!かわいそうなんだけど…。でね、ちょっと分かりにくいので、どの辺りかだけ説明しておきたいんだけど、いいかな?」

と言った。僕は、

「そうですね!教えてもらえるとありがたいです。」

と言うと、本田は、

「ここではちょっと目立つから、トイレに行きましょうか?」

と言って、二人でトイレに行った。



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