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義娘のつぼみ〜背徳の誘い〜

第3章 親子の性教育

 パックリと口を広げている膣口が目に入った。

(ここって、赤ちゃんが出てくる穴だよね。こんなに小さいのに……)

 そこが出産時に大きく広がることが、にわかには信じられなかった。

(わたしも、ここから産まれたんだ)

 茉由は感慨に耽ながら、そこから滴る白く濁った液体を、指先ですくい取った。

(温(あった)かい……)

 放出されてすぐ膣内に滞留していた液体は、ほんのりと温もりを湛えていた。

「へえ……」

 感触を確かめるように、指先で粘液を弄(もてあそ)ぶ茉由。

「どんな感じ?」

 側で胡座をかいている武司が興味深そうに尋ねる。上半身を起こした理恵も、彼にもたれかかるようしながら、娘の反応に注目した。

「ネバネバしてる。それに――」

 茉由は答えると、指を鼻に近づけ、クンクンと匂いを嗅ぐ。

「――ヘンな匂い」

 そう言いながらも、彼女は精液の生臭さを嫌悪している風ではなかった。

「あ、そうだ……」

 指先のネバネバをティッシュで拭うと、茉由は両親に向かって訊く。

「これ、精子って、赤ちゃんの素でしょ?」

「そうよ」

 母親が答える。

「それじゃあ、これをお腹の中で出したってことは、ママに赤ちゃんが出来るの?」

 真剣な面持ちで、茉由は夫婦に尋ねた。二人は思わず互いに顔を向ける。

「うーん、必ず出来るわけじゃないのよ? 子供は神さまから授かるものだから」

「ふうん、そうなんだ……」

 理恵の答えに納得する茉由。彼女の目は、母親の下腹部に注がれている。

 娘の視線を感じた理恵は、

「でも、ひょっとしたら今のエッチで、お腹の中に茉由の弟か妹が出来たかもしれないわよ?」

 と、自分の下腹部に両手を添えて軽くさする。

「しばらくして少し赤ちゃんが大きくなってからじゃないと、分からないけどね」

「――うん」

「茉由は兄弟、欲しいと思う?」

 武司が訊くと、彼女はしばらく「うーん」と考えた末、

「妹が欲しい、かな」

 と答えた。

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