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狂愛の巣窟〜crossing of love〜

第7章 【あなただけのモノになれたら幸せなのです…】






意地悪しないで。
嫉妬深いのは亨さんが一番よ。
その人を差し置いて一颯くんを選べない。
あなたが一番厄介だから。
私の選択肢は決まってる。
何があっても、あなた以外はない。




「電源切っちゃうの?こっち来るかもよ?」




「………それでも良い」




「そんなにお仕置きされたいんだ?」




「意地悪しないで」




「ていうか俺じゃないでしょ?十和子の頭の中に居るのは」




何もかもお見通しな亨さんはほくそ笑む。
指先を鎖骨から胸に這わせて
「たくさん着けられたんだろ?俺らに見せてよ、それ」と言われただけでグショグショに濡れた。




「おいで、全部見てあげるから」




背中を擦られリビングの扉を開いて中に入った。
押されてなどではない。
自分の足で選択したのだ。
ほのかに香る懐かしい匂いにドキドキした。




「やぁ、十和子、久しぶりだね」




ソファーに座っていた2つの影。
まともに見ただけで泣いちゃいそう。
目の前まで連れて行かれて思わずこぼれ落ちた。




「お久しぶりです、お義父さま、お義兄さま」




声も震え慌てて拭う。
黒く焼けた素肌に大きな身体。
アロハシャツに短パンコーデは相変わらずですね。
白髪が増えていて笑う目尻のシワも増えている。
太くてゴツゴツした指で私の手を握ってくる。




「待ちくたびれたよ、早くお前に会いたかった、一颯と楽しくシてきたか?」




お義父さまにも言われて答えに困る。
ワハハと豪快に笑うのも変わってなくて胸の奥がキュンとなる。




「俺だって待ちくたびれたぞ?俺らを待たせてる間にフラフラしてたのか?」とお義兄さままで。
真っ赤になって俯く私を2人の間に座らせてきた。




「相変わらずスベスベだな、べっぴんだしこりゃますます男が放っておかんだろ」
「そうですね」と2人して足を撫でてくる。
耳に髪を掛けられて耳朶を甘噛みされた。
お義兄さまの吐息に身体がビクンとなる。




前の向かいソファーに座ってそれを見ている亨さんは足を組んで黙ったまま。
このままお仕置きが始まるんだと腹を括ったらお義父さまからキスされました。








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