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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第13章 カンドゥラ沖の戦い(仮タイトル)


母艦ゾーナタから続々とクラング・ハイノートが飛び出てくる

それはまるで巣から飛び立つ蜂の群れだ


わらわらと飛び出してはそれぞれが天空高く上昇していく


ある程度飛び出したあと、後続のクラングたちは母艦を護るように周囲を取り囲んでいく

防衛にあたったフレデリックの半分の部隊は頭上から降りかかってくる爆撃を次々に迎撃していく


「こっちは任せとけ、ジョン!ゾーナタにはこれ以上当てさせないぜッッ!」


フレデリックの小隊はベテランパイロットが多く落ち着いて敵機の攻撃を確実に落としていった



上空に上がっていくクラング・ハイノートはジョン・リアリティを隊長機として先陣をきりフレデリック部隊から選抜された向こう見ずな荒くれ者たちも加わって大きな中隊となっていた


もともとフレデリック小隊は確実に戦線を広げて迎撃するのを得意としていたし、逆にジョン小隊はチャンスを見つけては鋭い刃のように斬り込んでいく突撃部隊だ


阿吽の呼吸でフレデリックもジョンもこのゾーナタピンチの時でも打ち合わせ無しに戦場を駆け回る


「みんな、雲を突っ切るぞッッ!
 上空まで上がったらそのまま上昇して敵機を上から狙い撃ちしていくぞッッ!
 遅れると味方の攻撃に巻き込まれるからなぁッッ!!」


ジョン・リアリティは若いパイロットで気が強い雰囲気でもないのだが戦場に出ているときは人が変わったかなように過激な行動をとる


極端ではあるがジョンのメリハリの効いた感情がフレデリックは気に入っていた

攻撃的なときは攻撃的に
普段は冷静に


そうでなければ戦場では生き残れない


多少危なっかしい部分もあるがフレデリックから見れば安心して背中をまかせられる同僚なのだ


そしてジョンもその期待に応えるべく最高の結果を残せるようベストを尽くしてきた


今もそうだ


母艦に残す恋人はきっとフレデリックが守ってくれる

そして母艦は兄が戦略をたてているのだ

自分の役割はわかっている


“俺は風だッッ!!

 誰よりも素早く飛び込んでいく”



雲を抜けた瞬間、瞬時に敵の機影を見逃さなかった


「見つけたぞォォォォッッッッ!!!!」


雲を越えてもさらに上昇し、機体がバラバラになる限界のスピードで旋回していった!



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