クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜
第5章 ハルフォード提督と5人の将軍
「カタストロフマシーンには何の情報が無いんだ、兵器としかね」
「コイツはカタストロフマシーンって言うのか
コイツは艦なのか?モビルアーマーのたぐいなのか?」
「何にもわからんと言ったろう!?
恐ろしい計画の一部なんだそうだ
サイコミュシステムやら強化人間も真っ青なんだとさ!
それにしても外からアクセス出来んし、中身も通さない、どこから手を付けたらいいものやら……」
「アクセス出来ない?またバリアを張っているのか?ワイヤーごと?」
「アンタはロジャーとこにおったジェフリーだったな、そうか、コイツはアンタが引っ張って来たんだな?どうやってワイヤーを撃ち込めたんだ?見えない障壁があったろうに!」
「そうなんだ、機雷もビームライフルも通用しなかったんだ、それが突然連邦軍と交戦になった途端に障壁が消えてしまったんだ
まるで出迎えるかのように…」
「出迎える…? 連邦軍を…? なぜ??」
「俺が知りたいよ!」
「連邦軍は何かアクセスして来たのかね?
通信だったり、合図をしてきたり?」
「いや、そこまでの距離は無かったし、回線をしていたような動きは無かった…
ただそいつが近付いてきたら解除されたような感じだった
まるで主人が戻ってきたら駐車場のゲートが開くみたいに、そんな感じだよ
突然、障壁が消えたんだ」
「なんとも不思議な話しだのお」
3人が黙ったところにちょうどテントの中に〈サッドウィング隊〉の同僚が入ってきた
「副長、ここに居たのか?隊長が呼んでるぜ?」
「わかった、すぐ戻る」
ロジャーはふざけて「ボーナスでも出るんじゃないか」と背中を叩いてきた
「そういえぱオーロラ隊長ってもともとどこの部隊だったんだ?上がってくる前にこの基地に居たか?」
「いや、他所から来たんだ
提督の女ってことは無いんだろが、前が無いからなのか秘密めいてる
たから、ジェフリー!気をつけろよ
何か大きな事に巻き込まれるかもしれん」
「大袈裟だよ、ロジャー」
心配するロジャーはテントを出ていく元部下を見送った