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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第5章 ハルフォード提督と5人の将軍


ジェフリーは隣で眠っている上官オーロラの寝姿が気になってなかなか寝付けなかった


どうしても軍に所属している以上集団生活が強いられるし、バルキシェフの基地では4人部屋だったり、広い空間にいくつもの二段ベッドが並べられているような環境で生活しているものだからどうしても禁欲的な日常をおくっている


普段はその欲情を肉体疲労というかたちで抑え込んでいるものの、さすがに目の前に無防備な女性の姿というのは刺激か強すぎる


三十分ほどゴロゴロしていたが結局ベッドから抜け出し、ソファーで眠ることにした


寝心地は悪かったが、ようやく落ち着けるポジションを得た気がして眠れたのだった



翌朝、ガン!とソファーを蹴られて目が覚めた


眠たい目をこするとオーロラがラフなシャツ姿で腕を組んでいた


「いつまで寝てるんだ!さっさと起きろ!
 朝食に行くぞ!」


ジェフリーは突然の衝撃で起こされたので機嫌が悪くなったが、オーロラのほうもえらく機嫌が悪かった


“もっと優しく起こしてくれないものかね?
 それにしてもなんで朝からプリプリしてるんだ”


ふたりは軽く顔を洗っただけで食堂に移動した


食堂には数人の白衣のスタッフが居るだけで、席はガラガラだった
ここの新設の基地に入居者が入ってくるとこの食堂も賑やかになるのだろう


トレイを持って適当な席につくとオーロラも続いて向かいの席に座った


「今日のスケジュールはなんです?」


オーロラはギロリとジェフリーを睨みつけ

「女のベッドからさっさと逃げ出す奴に教えなきゃならんか?」


ジェフリーもむかっ腹がたった


「なら早めに俺の別部屋を用意させて下さい」


ジェフリーはオーロラの顔も見ずにトーストを頬張った


「そんな腰抜けな副長に私の背中は預けられそうにないな! まぁ襲ってきても撃ち殺してるけど」


ジェフリーはトレイごと投げつけてやろうかと思った


「いつもそんなやり方で相棒を試してるのです?あまり感心しないやり方だ」


「戦場で私のことを命懸けで守ってくれるような相棒でないと背中は任せられないからな」


オーロラも目を合わせず朝食をたいらげた


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