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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第5章 ハルフォード提督と5人の将軍


ジェフリーもトレイの分はすでにたいらげていたがどうにも腹が満たされない
そもそも夕べは軽食程度の食事をつまんだ程度ですぐに眠ってしまったのだから腹は空く


ジェフリーは黙って立ち上がり再びキッチンカウンターのほうへ歩き、厨房の女性スタッフと談笑をかわしていた


オーロラがその様子を遠巻きに眺めていると近くに白衣のラボスタッフがやって来た


「オーロラ将軍、本当にキアラを外に出すのですか?大丈夫ですか?」


「あぁ、そのつもりだったんだが今朝方連絡が来て待機になったんだ、もしかすると明日になるかもしれないな…、どうせラボでは手に負えないのだろう?本人も閉じ込められてばかりじゃ発奮も出来ないしな」


「……それはそうなのですが、貴重な〈エターナル・チルドレン〉ですから…、何かあっては…」


「貴重なキイかもしれんが、対となるマシーンが無ければただの人形だ
 マシーンに融合させなければ意味はない」


そこまで会話をして白衣のスタッフはジェフリーが戻って来る様子を察してその場から離れていった


ジェフリーはモーニングセットではなくもう少ししっかりとした料理を持ってきた


「まだ食べるのかい、ジェフリー君」


「朝食くらいゆっくりとらせて下さい」


「かまわんよ、今日の予定はさっき無くなった
 我々は1日待機になったんだ、何杯でも食っててくれ」


「コーヒーでも取ってきますか?」


ジェフリーはカウンターまで戻り2つのカップを手にして戻ってきた


「……それで?本当は何の任務の予定だったのです?そろそろ教えてくれてもいいでしょう?
 当ててみましょうか?
 昨日の子供、強化人間絡みでしょう?」


ジェフリーはオーロラの目を見ながら目の前のチキンにかぶりついた


「子供絡みは正解だ、強化人間は間違いだがな
 我々はキアラを迎えに来たんだ、
 昨日のあの〈カタストロフマシーン〉に引き合わせるつもりでな…
 だが急遽ストップがかかってしまったんだ
 どうやらキミが撮影した敵のビデオがまずかったようだな…」


「敵の? あぁ、あの下から上がってきたモビルスーツの映像ですか?
 あんなの、ただの量産機ですよ?」


「機体のほうじゃない、パイロットだよ
 あのパイロットが〈カタストロフマシーン〉のバリアを解いたんだ!そこが問題なんだ」


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