クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜
第7章 バルケシルの炎
ドム系列の最終後継機らしく脚部とスカート部から大出力のホバー移動を行い突進していくギラ・ドライセン
謎の大型兵器のビーム砲をかわしながら右へ左へと機敏に動きながら接近していった
背後からは副長ロジャーのギラ・ドライセンが続き、その後ろも彼らの部隊のギラ・ドライセンが連なっていく
先頭のアビがメガ粒子ジャイアントバズーカを放つとすかさず後方へまわり、すぐさま2番手のロジャーが内臓ジェネレーター直結の3連装ビームキャノンが火を吹いた!
2.8メガワットの高出力!
射出直後のパワーダウンをカバーするように3機目が前に出てくる
3機目が構えたのは実弾バズーカだ!
ドゥッ!と反動で機体も揺れる
先鋭隊とはあきらかにスケールアップした連続攻撃!
だが、巨大な未知の兵器はびくともしなかった
「この程度でダメージ与えられるとは思ってないさッッッ!!」
いちど後方へ逃れたアビィの機体はすぐさま僚機の背後から飛び出し、今度は近接近用のビームランサーを突き立てた!
その瞬間!
バリバリバリバリッッッ!!!!
空が割れたかのような轟音!!!
凄まじい稲光りがあたりの空気を蒸発させる
雷撃砲〈ブリッツ〉!!!!
周囲の空気が振動する!
つんざめく雷砲!
通常の雷撃砲の何倍も凄まじい破壊力!
たまらずアビィも下がった
さっ、とロジャーが前に出る
「アビィ、下がっててくださいッ!
黒焦げになりますよッ!」
ロジャーは上官の代わりに前に出る
ペアを組んでいた3機目のギラ・ドライセンも前に出る
だが、3機目のパイロットは先走り過ぎた!
「ギャアぁあアァぁぁあッッッ!!!」
ギリギリ敵の雷撃砲をかわしたものの、空気中を放電しながら走ってくる雷撃が、当たってもいないのに近くをかすめただけでパイロットの操縦桿を握る両腕が焼け焦げてしまった!!
3機目の機体はバーン!とコクピットハッチが飛んで丸焦げのパイロットが落ちてきた
燃える両腕を離せなくなったパイロットは腕だけで済まず、身体中を落雷にあったかのように通電してしまったのだった