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クローン人間は同じ夢を見るのか 〜オルタナティブ・キイ〜

第8章 カタストロフマシーン〈ストーム〉


クレア・サンデリアは夢を見ていた


旦那の姿ではなく、若い恋人スコットに抱き締められている夢を


そんな夢をいつまでも楽しませてはくれなかった



冷凍カプセルの緊急モードから強制解除されてしまったのだ



目の前には見知らぬ男と、

見覚えのある女の子の姿



「キアラ?  この人は誰??
 どこから入ってきたの??」


よく見ると男のほうは傷だらけだ


「なぜわたしをキアラって呼ぶの?
 わたしはお姉さんを知らないわ?」


「え? だって…」


「それより、そのカプセルから出てくれない?
 ラーズの治療をしたいの」


ラーズとローズは兵器の中をひたすら歩き回り、ようやく医療カプセルがあるこの部屋にたどり着いたのだった


医療カプセルを使うでも無く、クレアは男をベッドに横たわらせ背中に刺さった破片をひとつづつ取り除いてやった


軟膏を塗り、ガーゼを張り合わせてやるが、ラーズは包帯を巻かれるのを断った


「そんなに大層にしなくていい」


背中にピリピリとした痛みはあるものの、ツラいほどでも無い


「ところでアンタ、なんでこんなところで眠っていたんだ?」


「それは…」


クレアはちらりとローズの顔を見る

どうやら私の知っている少女では無さそうだ、と落胆した

さて、説明するにしてもどこから話したらよいのか、クレアが言葉に詰まっていると部屋の奥へ歩いたローズがクレアに声をかけた


「お姉さん、あなたはこの子たちといったいどんな関係なの?何を知っているの?」


ローズが指差した壁の向こうの大量の医療カプセル

そこにはローズと同じ顔をした幾人もの少女たちがカプセルの中で眠らされていたのだ


「こ、これはッッッ!!??」


ラーズは驚いて目を見張った


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