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メダイユ国物語

第2章 ラバーン王国のプリンセス

 本当は今すぐにでも両親と婚約者の行方を知りたかった。だが、マレーナ自身も心身ともに疲れ果てていた。今はあの男と、オズベリヒと言い合う気力はなかった。顔も合わせたくなかった。

 とにかく、今日はもう身体を休めよう。

 明日になればきっと――きっと事態は好転してくれる。

 そうでなければ、あまりにも酷い仕打ちだ。

 きっと――明日になれば――。

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