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メダイユ国物語

第1章 プロローグ

「貴女の生理周期からすると、今日がまさに排卵日。身体が最も妊娠しやすくなっているはずです」

 抑揚のない、説明的な口調で男は続ける。

「ですが、人間の身体はそう計算どおりに変化するとは限りません。精神的な要素もありますからね。そこで、さらに薬品を投与することで、排卵を確実なものにしようと言うわけです」

「そんな――」

 少女は驚愕する。

 男は本気だった。少女を見下ろすこの男は、本気で彼女を、確実に妊娠させようとしている。

 程なくして、部下と思しきひとりの男が、医療用シリンジを用意してきた。針の付かない大きな注射器である。太さは直径50ミリ、長さは30センチ近くある。中には白っぽく、粘度の高い液体がなみなみと入っていた。

 男は部下から注射器を受け取ると、再び少女の下半身、その開かれた両足の間に屈み込む。

「いやーっ! やめてえーっ!」

 抵抗にはならないと分かっていながらも、大きく首を振る少女。

 男は注射器のノズル部分を、少女の秘部のすぐ下、排泄器官である肛門に差し入れた。

「あうっ、そんなの、やめて!」

 根本までノズルを差し込むと、男はゆっくりとピストンを押し込んだ。

 シリンダー内部の粘液が、肛門の奥に流れ込んでいく。生温い感触が、少女の下半身に広がった。

 直腸粘膜の吸収効率は胃壁の約三倍あると言う。薬品は口から服用するよりも、肛門を経由して腸の内壁から吸収させる方が、その効果は格段に早いのである。

 男はシリンダー内の液体を全て注ぎ込んだ。

「はあっ……はふっ……んふ」

 数分も経たずに、少女の息遣いが激しさを増していく。

(お腹の奥が、だんだん熱くなってくる……わたし、どうしちゃったの?)

 白い肌が紅潮し、全身が汗ばんでくる。排卵誘発剤に調合された、催淫効果のある興奮剤が効いていた。

 そして、その催淫効果により少女の秘部も熱を帯び、赤味を増してきた。彼女は膣奥からウズウズとした感触が芽生えてくるのを覚える。

「んあっ……んんっ……ああっ」

 少女が身悶えるように腰をよじると、やがてその花弁の奥からは湧き水のように、愛液が滲み出てきた。それは肛門を伝わってベッドに滴り落ちる。肛門からも、腸内で吸収しきれなかった薬品が溢れてきた。

「どうやら身体の方は男を欲しているようですね。そろそろ頃合いでしょう」

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