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時給制ラヴァーズ

第7章 7.ヴァージンペーパー

「あ、待って待って、大事な話っ」
「なに」
「水道光熱費はちゃんと払うから、このまんま居候させてね」
「同居だろ」
「ていうか同棲か」

 恋人同士で一緒に住むなら同棲って言うんじゃないだろうか。
 俺にキスを降らせながら器用に俺の服を脱がしていく慶人は、その言葉を気に入ってくれたらしく、頬に手を置かれてまた熱っぽいキスされた。かっこいいけどエロい顔は、イケメンだから許される獣っぽさ。

「あ、あと、エッチした朝のゴミ出しは慶人担当ね。次の日、朝起きんの結構つらいんだから」
「うっ、それは、気づかなくてごめん」
「あとねぇ」
「天。そういうのは後でちゃんと聞くから、今は、いい?」

 関係がイーブンになったのなら今のうちに気になっていたことを言ってしまおうとしたんだけど、ふわりと優しく、だけど逆らえないくらいの力で再び押し倒されて、慶人が思った以上に焦れているのを知る。
 そもそも元からこういうことをしようと思っていたのを留めていたんだ。
 いつもは流されるまましていて途中でやめたことなんてなかったから、本気でしたくてがっついてる慶人は最初の時以来かもしれない。

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