時給制ラヴァーズ
第3章 3.うそつきデートの行方
「慶人はそっちから食べてね」
「え?」
「いいから」
そうやって指示したら、よくわからないなりに慶人が付き合ってくれて、俺も見せ付けるようにべろんと一舐めしつついい感じのところで撮影ボタンを押す。
「ほら、恋人っぽい」
撮れた写真を確認すれば、一つのソフトクリームを両側からぱくついている、なんとも微笑ましい恋人っぽい構図になっていた。
思ったとおりにいったことがなんだかとても嬉しい。
「よくこんな恥ずかしいこと思いつくな」
感心するような呆れるような慶人のそれは褒め言葉だ。だって俺たちはラブラブのバカップルのように見せかけなければいけないんだから、こういう恥ずかしさはむしろ喜ぶべきことだろう。
なんて機嫌よく残りのソフトクリームを舐めていたら、慶人がくすっと笑ってカメラを構えた。そして何回かシャッターを切るから、こんなとこ撮ってどうすんのと目だけで訴えてみる。
「天、そこクリームついてる」
でもどうやら慶人が笑っていたのは、俺がただ美味しそうにソフトクリームを食べているからってだけじゃなかったようだ。
「え?」
「いいから」
そうやって指示したら、よくわからないなりに慶人が付き合ってくれて、俺も見せ付けるようにべろんと一舐めしつついい感じのところで撮影ボタンを押す。
「ほら、恋人っぽい」
撮れた写真を確認すれば、一つのソフトクリームを両側からぱくついている、なんとも微笑ましい恋人っぽい構図になっていた。
思ったとおりにいったことがなんだかとても嬉しい。
「よくこんな恥ずかしいこと思いつくな」
感心するような呆れるような慶人のそれは褒め言葉だ。だって俺たちはラブラブのバカップルのように見せかけなければいけないんだから、こういう恥ずかしさはむしろ喜ぶべきことだろう。
なんて機嫌よく残りのソフトクリームを舐めていたら、慶人がくすっと笑ってカメラを構えた。そして何回かシャッターを切るから、こんなとこ撮ってどうすんのと目だけで訴えてみる。
「天、そこクリームついてる」
でもどうやら慶人が笑っていたのは、俺がただ美味しそうにソフトクリームを食べているからってだけじゃなかったようだ。