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時給制ラヴァーズ

第3章 3.うそつきデートの行方

「日も暮れてきたし、次、行く?」
「天が平気そうなら」
「俺は元気だよ」

 実を言うと、デート計画の予定はここで終わりじゃない。
 ラブラブカップルを演じるためのデート写真が一箇所だけじゃ説得力が足りないかと思って、もう一つ別の場所を回る予定を立てていたんだ。

「んじゃ、もうちょっと付き合って」

 改めてそれを確認すると、慶人は飲みかけの紙コップを俺の紙コップにぶつけるように乾杯をしてきた。
 遊園地デートはこれで終了、次もまたよろしくの乾杯。

 そうやって一息ついてから、それじゃあぼちぼち行きますかと俺たちは遊園地を後にした。


 ……さっきのキスもどきのことは、あえて触れない方向で。

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