時給制ラヴァーズ
第6章 6.雷鳴はまだ遠く
「……俺って男好きなのかなぁ」
「ブフォッ! な、なに言ってんだお前。え、ちょっと待てなにこの質問。なんかのドッキリか?」
思わず洩れた呟きに、城野が飲んでいたお茶を思いっきり噴き出した。しかしそれさえも拭かずに、城野は焦ったように俺を見る。
「なにがどうしてそうなった。大丈夫か。お前は男好きじゃないぞ」
混乱はしつつも俺の心配をしてくれるところは優しい。
そして人の口から聞いて、自分の表現の仕方が間違っていたことに気づいた。それは色んな意味で誤解を生む言い方だ。
「うーん、いや、あのですね」
どうしたら今の状況が説明できるのか、いいたとえが思いつかない。むしろわかりやすく説明できるのなら相談する必要もないだろう。
これはもう、ぶっちゃけるしかないか。これ以上のことは誤魔化していたら相談出来ないし、そもそも口止めされているわけでもない。なんにせよ、城野だったら言いふらすこともないだろう。
だから少し悩んでから、噴き出したお茶を拭いている城野に、大体のあらましを簡単に説明した。慶人に恋人のふりをしてくれと持ちかけられたことを、細かいことは飛ばして出来るだけ端的に話す。
するとそれを聞いた城野はやけに納得したように頷いた。
「ブフォッ! な、なに言ってんだお前。え、ちょっと待てなにこの質問。なんかのドッキリか?」
思わず洩れた呟きに、城野が飲んでいたお茶を思いっきり噴き出した。しかしそれさえも拭かずに、城野は焦ったように俺を見る。
「なにがどうしてそうなった。大丈夫か。お前は男好きじゃないぞ」
混乱はしつつも俺の心配をしてくれるところは優しい。
そして人の口から聞いて、自分の表現の仕方が間違っていたことに気づいた。それは色んな意味で誤解を生む言い方だ。
「うーん、いや、あのですね」
どうしたら今の状況が説明できるのか、いいたとえが思いつかない。むしろわかりやすく説明できるのなら相談する必要もないだろう。
これはもう、ぶっちゃけるしかないか。これ以上のことは誤魔化していたら相談出来ないし、そもそも口止めされているわけでもない。なんにせよ、城野だったら言いふらすこともないだろう。
だから少し悩んでから、噴き出したお茶を拭いている城野に、大体のあらましを簡単に説明した。慶人に恋人のふりをしてくれと持ちかけられたことを、細かいことは飛ばして出来るだけ端的に話す。
するとそれを聞いた城野はやけに納得したように頷いた。